施工事例

2012年12月11日 倉敷市 不洗観音寺

倉敷市 不洗観音寺

2年掛けて工事した不洗観音寺の滝です。
 
場所は祈祷所の横、紫雲殿の裏にあたります。
 ご祈祷を待つ時間、部屋に向かうときに全面ガラス窓の外を見ると眺められます。
 
施工前は斜面に石と松を使った庭で、周りは広い芝生でした。
 
そこにあったものを取り除き、床掘から始まります。
 滝にする部分の位置を出し、ユンボで掘って、土をクレーンで上の駐車場に上げて…を繰り返します。
 掘ると同時に下の方は石を据えました。
 
床掘を終えると、次は滝の基礎。
 周りはブロックを積んで、防水の配合をしたコンクリートで下地と立上りを作ります。
 その上に防水シートを敷き、鉄筋を組んで、さらに防水コンクリートを打ちます。
 
防水コンクリートは黒くて分厚いゴムのようなシート。
 当時真夏で、その上での作業は上からも下からも熱気でじりじり、あの暑さは今でも忘れない。
 
それからは完成の形になるまで、クレーンを使って石組でした。
 小豆島の石をふんだんに使って、社長の指示を基準に、玉掛け・骨材作り・石の据え付け等に分散して、形を作っていきました。
 
下の壁面植栽は、ネットと水苔で植栽地を作って下草を植えました。
 
形ができたときに、試しにホースで水を落としてみましたが、その風景が完成間近を表しているようで感動しました。
 出来上がったときは冬だったので、まだ樹木の彩りも少なかったのですが、暖かくなって葉が出ると、モミジ山のような風景が出来上がりました。
 光を反射したり、濡れたところが濃くなったり、無色の水が風景に色を与えてくれます。
 
工事に入る前は滝を造るなんて、全然想像もできなかったものが、出来たときは作成の2年が早送りされたような感じでした。
 経過の写真を見ていると、作成中当時のことをじわじわ思い出します。
 みんなで大きなことを一つ成し遂げて、この喜びを背負ってまた一つ進んでいきたいと思えました。
 
この風景が、ご祈祷される方々の癒しの一部となれば嬉しいです。