庭で描いた理想の地
2020年03月16日 景光山 くらしき 不洗観音寺
梅の駐車場から参道に入る入口を、大きく改装させていただきました。
竹藪を一度さら地にして、門と塀で仕切り、広い部分で東方三神山を表現しました。
かつての中国で、人々が夢見た不老不死の仙人が住むと伝えられる、蓬莱、方丈、瀛州という山。その3つの山が、東方三神山と云われます。
広い錆砂利は海を表し、奥の大きな石組を蓬莱、松の周りの石組を方丈、金閣寺垣の間の石組を瀛州として配置し、蓬莱の前にある錆砂利の中にぽつぽつと置かれた石は、夜泊石といい、夜に停泊している舟を意味し、この舟は夜が明けたら帰ろうとしています。
一石だけ離れた位置にある、大きめの景石は、入舟を表し、これから三神山に入ろうというところです。
人々が、理想の地にたどり着き、夢を叶えている様子を、庭で描いています。
たくさんの大きな石を使い、迫力と威厳のある庭ですが、シダレザクラやツツジ、サツキの花が咲いたり、モミジの葉が茂ったりすると、やわらかく優しい印象が足されることと思います。
梅の駐車場からすぐ見られますので、お越しの際は是非こちらの庭もお楽しみください。