台杉
2013年02月01日 更新
茶庭や和風の庭で見られる、「取り木」という台と、そこから直立して伸びる「立ち木」で仕立てた杉のことです。
元は1本の杉から効率よく材木を生産することが目的でこの形が編み出され、形に風情があることから庭に取り入れられたそうです。
不洗観音寺にて、台杉の剪定をしました。
後の立ち木となる枝を整えています。京都の北山では、鎌で葉を刈りますが、光匠園では見た目を重視し、剪定鋏で切っています。
取り木の部分は、立った幹で垂直のものを残し、小さいものと順次入れ替えするために、小さな立ち芽を残します。
葉を刈るときは、切り口が幹よりも高くならないように切ります。
幹よりも高いと、その切り口が残り、直立した幹が凸凹してしまい、景観が悪くなってしまいます。
生産から景観へ。ひとつの創意工夫が視点の幅を広めてできたものです。